院長は今日も元気です！・・・ 24（尿失禁）
こんにちは。
今回は尿失禁について書きます。
【症状・説明】
尿失禁とは、くしゃみや咳をしたときに思わず下着をぬらしてしまったり、
トイレに行くまでに間に合わずにオシッコを漏らしてしまったり、
このような症状を尿失禁（にょうしっきん）といいます。
尿失禁は女性に多く、年齢とともに多くなり、４０～５０才代の女性では、
２人に１人が経験しているといわれていますが、近年では弱年齢化しています。
しかし尿失禁を経験している人は多いのですが、
医療機関を受診する人は少ないのが現状です。
最も多いタイプは「腹圧性（ふくあつせい）尿失禁」です。
くしゃみや咳、笑ったときなど、急にお腹に力がかかったときに
オシッコが漏れてしまいます。
尿道を緩める「骨盤底筋（こつばんていきん）」という筋肉が緩んだため、
お腹に圧力（腹圧）が加わったときオシッコを我慢することが
出来なくなってしまうためです。
また尿意を感じてトイレに行くのに、間に合わずにオシッコが漏れてしまうのを
「切迫性（せっぱくせい）尿失禁」といいます。
膀胱が勝手に収縮してたびたび尿意を感じるのもこのタイプの特徴です。
尿失禁は年配の方に多いのですが、
脳血管障害やパーキンソン病などの神経疾患の一症状として起こることもあるので、
まず診察を受けて持病の確認を行ないましょう。
【原因】
本来動物の骨盤底筋は、肛門や尿道、膣を緩めるだけの弱い筋肉なのですが、
人類が立ち上がり二足歩行を行なうようになったため、
内臓の重みを支えるという役割を担うようになりました。
尿失禁が中高年の女性に多いのは、尿道が男性にくらべて短いことと、
骨盤底筋が弱いことが原因になります。
女性では加齢によって、筋力が衰えるほか、妊娠、出産などで、
この筋肉によけいな負担をかけることで尿失禁が起こりやすくなるわけです。
腹圧性尿失禁は、尿道を閉める骨盤底筋が緩んだことで起こります。
たとえれば容器のパッキンが劣化してしまい水気が漏れて
容器の外に漏れ出てしまった状態です。
【対策】
人間の場合はパッキンを新品に取り替えるようなことは出来ませんが、
オシッコのパッキンにあたる骨盤底筋を鍛えて筋力をつける運動や
骨盤底筋体操を行うことにより尿失禁は改善されます。
骨盤底筋体操は、肩やお腹の力を抜いて、リラックスして、
トイレでオシッ コを途中で止めるように肛門、膣、尿道を締めるようにします。
ウンチやオナラを我慢する要領で行ないます。
お腹に余分な力が入らないように肛門、膣、尿道だけを『きゅっ
』と
締めゆっくり緩めます。できればゆっくり五つ数えるまで締めた状態を
キープするとよいですね。１日４～５回、繰り返し行なうとよいでしょう。
テレビを観ながらや横になっているとき、お風呂の中で、
外出先のバスや電車の中でも、いつでもどこでも出来る簡単な体操です。
効果としては、半年から一年で失禁が改善されてきます。
また尿失禁が良くなっても体操は続けることが大切です。
肥満や便秘も尿失禁にはよくないので注意が必要です。
家に引きこもったり、今までやっていたスポーツをやめたりすると
ますます筋肉が弱ってしまうので、尿失禁の予防にはスポーツや歩行を
行なってください。自転車に乗るのもいいでしょう。
歩く姿勢を良くすることも大切です。
普段からおしりを『きゅっ』と締めて背筋を伸ばして歩くことを心がけてくださいね。
参考になりましたか？悩んでいる人は早速実行してください。
ではまたお会いしましょう。
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